矯正治療中に起こりやすいトラブルにはどんなものがある?

計画していた時期になっても矯正が終わらない

矯正治療の期間は、患者さんの歯並びや口内環境、生活習慣などによって大きく変わるため、予定通りに終わらないこともあります。

歯が動くスピードは個人差があり、1ヶ月に0.3~0.5mm程度と非常にゆっくりです。また、歯を支える骨の破壊と再生を繰り返しながら歯は動くため、このプロセスには時間がかかります。通院回数が少なかったり、歯科医師の指示に従わなかったりすると、治療期間が延びる可能性があります。しかし、計画通りに通院し、指示に従って管理を行えば、予定通りに治療を進めることは可能です。矯正治療は長期間にわたるものなので、忍耐と協力が必要です。

治療中に虫歯や歯周病になってしまった

矯正治療中に虫歯や歯周病ができてしまった場合、一旦矯正治療は中止されます。基本的に虫歯や歯周病などお口のトラブルがある場合、矯正治療は行われません。症状が軽度だと矯正治療を続行するケースもありますが、ほとんどの場合では虫歯治療などの対処を優先します。

お口周りのトラブルは矯正治療前の検査でチェックして、異常が見られた場合にも優先的に治療が行われます。矯正途中で虫歯などに罹った場合は治療が中断されてしまうので、虫歯や歯周病検査などを同時に行っておくと良いでしょう。

医院とのコミュニケーション不足によるトラブル

矯正歯科の多くは患者さんの相談に耳を傾け、希望に寄り添う治療を提案してくれますが、残念ながらすべてがそうとは限りません。中には医師本位で望まない治療を提案したり進めてしまうケースもあります。

歯並びは患者さんの将来や日常生活に大きく影響するので、基本的に矯正治療は患者さん本位の治療を提案する矯正歯科が多いです。患者さんの歯の状態や治療内容が不透明で、説明が不十分な矯正歯科には注意が必要となります。お互いの認識に齟齬がないよう、カウンセリングではハッキリと明確に希望を伝えましょう。

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